【雑談】アマチュア無線の電波の知識でIoTは戦えるか?

 

 前のエントリで、アマチュア無線の試験と実際の違いみたいなことを書きましたけど、では、アマチュア無線の無線工学の知識で、最近はやりの無線についていけるのでしょうか?

 

 最近‥てはないけど、ちょっと前、IoTっていうのがはやりました。

IoTでも、無線を使うことがあります。そういうのに、アマチュア無線の知識で対抗できるのでしょうか?

 

 

IoTについては、あるところでプレゼンしたこともあり、

www.slideshare.net

また、ほかのところでブログに書きました。

ameblo.jp

で、そこで書いた図がこれ。

f:id:JL1SFV:20210925170411p:plain

IoTのブロック図

IoTは、現場からの各種センサー(温度、湿度、風速、時速、体温、血圧、照度…その他もろもろ)が集めた情報を、サーバー側で収集・分析して、場合によってはその結果をもとに現場に対し操作する(アクチュエーターを操作する。エアコンをつけるなど)というシステムに、「ざっくりいうと」なっている。

 

 なので、センサーの情報をサーバーに送る場合(広い箇所を集める場合、サーバーはクラウド上にある。その場合は、いったんゲートウェイ(GW)にあつめる)、

 有線ないしは無線の通信技術を用いる。

 

 …用いるのだが、このとき、センサーのアナログ情報(これは、電圧・電流・抵抗などの電気的な情報になっている)を、アマチュア無線のように、そのまま搬送波に乗せるわけではない。

 アマチュア無線の場合、マイクの電気的情報を搬送波と混ぜて無線に送っている。この場合、アナログ信号をそのまま混ぜているので、送っている信号もアナログ信号。

 

 IoTの場合は、センサーの情報を、”32.5”などの数値(ないしは数値を表す文字列)に変換する。このときアナログ信号を「標本化、量子化、符号化」してデジタル信号に置き換え、このデジタル信号(デジタルデータ)を、UARTなどの通信プロトコルを使って、送受信機(トランシーバー)のチップに送る。

 

 マイコンもここでいうトランシーバーもチップになっている。トランシーバーは無線で送る場合は無線用トランシーバー、有線で送る場合は有線用のトランシーバーのチップになる。

 

上記の(ブログの)例では、マイコンにはPIC12F1822

 

を使って、センサーの信号を文字列に変換し、通信規約UARTで送っている。

このUARTで送られた信号を有線の規約であるRS485で送るため、トランシーバーSN75176を使っている

 

 

無線で送る場合は、いろいろな規約があるr。ZigBeeを使う場合、トランシーバーにはXBeeを使ったりする

 

XBee S2C / ワイヤアンテナ型

XBee S2C / ワイヤアンテナ型

  • スイッチサイエンス
Amazon

 

IoTの場合、インターネットを使うが、エッジからインターネットで送るか(その場合、マイコン側も大量の情報を送受信することになるので、UARTよりSPIを使う)、それともエッジは違う通信(RS485やZigBee、bluetoothなど)にするかなどは、いろいろバリエーションがある。また、センサ→マイコン→トランシーバーは絶対ではなく、センサーとマイコンの両方の機能を合わせたチップ(温度計とかがある)や、アイコンとセンサーを合わせたもの(XBeeでもあったと思う)がある。

 

 

このようにIoTの場合はデジタルが中心。アマチュア無線の無線工学でデジタルの知識を問うことはあまりなくて、どちらかというとアナログが多いのではないかな?

 

一般に高い(搬送波の)周波数ではデジタル化した通信が好まれ、低い周波数ではアナログが好まれる。その理由は…そのまえに周波数についてもっと説明しないといけない。そろそろ、無線工学に戻らないと・・・