【雑談】送信機の説明にみる、4アマと2アマの違い

送信機について、前に以下の表のようにまとめた

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けど、この表と4アマの標準教科書

 

が差がありすぎて、よくわかんないと思うので、

 

そこで、まず、上の表を2アマレベルに補って、
それから教科書に戻ってきてみたいと思います。

 

 

■まず、2アマレベル。

音声を送信する場合、
表のように、大きく3つの変調方式(AM、FM、SSB)があります。


●AM(DSP)は2とおり
AMはDSP(搬送波の両側に信号が出る、両側波帯)の波を出すので、
AM変調する送信機をDSP送信機と書いてあったりします。
DSPには、2通りの方法があります。
AM-(1)一つは、表に書いたように、搬送波と音声を混ぜるのを、電力を上げる前に行う方式で、
    低電力変調方式といいます。混ぜるところをDSP変調器といい、励振増幅器、電力増幅器
    の「前に」あります

AM-(2)もう一つは、搬送波と音声を混ぜるのを、電力を上げるところ=電力増幅器で行う方法で、
    高電力変調方式といいます。前者よりも電力が「高い」とこで混ぜるので、高電力

 

ただ、どちらの方法も、音声と搬送波を混ぜるという基本は同じ。AM-(2)は、混ぜるのと電力上げるのを一緒にして回路を節約しているので、わかりにくいのでAM-(1)を説明しました。

 


●SSBはだいたいこれ1通り
 SSBは、上側側波帯を送るか、下側波帯を送るか、搬送波は送るか送らないか・・・とかいろいろあるけど、
試験的に出てくるブロック図は1つじゃないかな?表に書いたやつ。

 音声と搬送波を平衡変調器で混ぜる形。このあと帯域フィルタが来て、周波数上げて、電力上げる。


●FMも2通り
FM-(1)一つは、表に書いた、音声と搬送波を位相変調器で混ぜるもの。
 ただ、FM変調は信号の振幅に応じて搬送波の周波数を変える(これを周波数偏移といいます)ことをしないといけないので、これを実現するために音声増幅器の後、(位相変調器の前)に前置補償器を置きます
 これを、間接FM方式と呼びます。

FM-(2)でも、信号の振幅に応じて搬送波の周波数を変えるなら、搬送波を混ぜるのではなく、信号の振幅に合わせた波を直接作ればよくない?と考えたのが直接FM方式。自励発振器(コイルとコンデンサで実現するLC発振器)で実現し、周波数安定性を保つためAFC回路を使うというのが、受験生の理解。

 

 

■2アマと4アマ教科書の差

 4アマ教科書は、

 

・AMはAM-(2)の高電力変調方式の図が載っている。
 5つの部署にキレイに分かれていない(電力と混ぜるのが一緒)ので、
 この表をいきなり理解する場合・・・・暗記になってしまう。

 2アマのレベルになると、一通り、上記のような説明がつくので、暗記しなくてよくなる。

 

・SSBは一緒

・FMは、間接FM方式か、直接FM方式かわからない図が載っています。
 発振・変調器が、
  搬送波と前置補償器、位相変調器の意味で書いているなら、間接FM方式
  可変リアクタンスと搬送波発振器、さらにAFC回路までまとめて書いたのなら直接FM方式間接、直接どちらともとれる図になっています。

 

 

 こんな図になってしまうのは、わけがあります。
  次回、実際の無線機と比べて説明します。